義理の親子間の任意売却

実家を任意売却で買い戻し

親子間での不動産売買の記録です

社長の写真 山田さんという30才前後の女性からメールが入りました。
メールの発信時刻は夜中の1時過ぎです。 メールでのお問い合せが入って来るのは、大体この時間が多く夜中にパソコンの前で悩んだ末に送ってきます。

この山田さんの内容は、自分の実家の住宅ローンの件でした。 彼女は夫と子供一人の3人で生活しています。

55歳になる山田さんの実の母親からお金を貸してくれないかとの電話が入りました。 お母様には今までにも何度かお金を貸していたそうです。 しかし、今回は20万という大金でした。

母にはすでに3ヶ月の延滞が有りかなりキツイ督促状が来ていると言い何とかならないかと私に言って来ていますとのこと。 今までは3万円、5万円の額でした。 今までは額も小さかったし夫に内緒で工面しましたが、今回の20万円の大きさにとなると夫に相談しないわけにはいきません。

母は、父親の収入は5年前と比べ150万円も少なくなってしまい、自分のパート収入を入れても、住宅ローンを返済をしていくのは不可能だとここ1年間ズーっと嘆いているそうです。 実家が在るのは千葉市ですから8万円も出せば、老夫婦2人で住むには、充分な賃貸マンションがあるのでそれでいいので、もうお金の苦労はしたくないともこぼしているそうです。

当社では、最初に山田さんからメールでのお問い合わせを頂いてから5回程メールと電話でやり取りをしました。 そして、日曜日に当社のアドバイザーが千葉市の山田さんの実家である西口邸を訪問することになったのです。

JR総武本線の稲毛の駅を降りると娘さん夫婦が車で向かいに来ており5分程で西口さんの家に到着です。 30坪の土地に庭には綺麗に花植木が植えてあり、債務者の家とは思えません。

部屋も夫婦2人暮らしという事ももありますが、綺麗にしています。 私たち任意売却のコンサルタントをやっている人種の悪い癖で1,500 ~ 2,000万円ってとこかなと勝手に試算をしてしまいます。 住宅ローンの残は約2,600万円です。 平成10年築で30坪の土地に25坪の建物です。 稲毛から徒歩では約20分はかかります。 債権者はCB銀行だけです。 案件としては易しい方と言って良いでしょう。

任意売却アドバイザーの説明を西口さんご夫婦と山田さんご夫婦の4人は真剣に聞いていました。 色々された質問の後、娘さんが「もう、諦めてコチラさんに総てを任せたら、昨日、ウチの人とも話したけど、お父さん・お母さん私たちと一緒に住めばいいのよ。 イヤでなければ」と言われ、ご両親はビックリして婿さんをみました。 「私は全然構いませんよ。 来年辺り二番目も作りたいし、この子も一人では可哀相そうですから。 お義父さん達に孫の面倒を見てもらえれば、私たちも助かりますよ。 こちらに売って貰ってやりなおしましょうよ。 ところでネット観た限りでは売れても、全額返せない場合は少しずつ返済していくことが出来ると書いてありましたけど大丈夫なんですか?」と娘婿の山田さんがアドバイザーに聞いてきました。

「絶対とは言いませんが、債権者に誠意を持って話し合いをすれば何とかなるはずです。 我々もお手伝いはしますよ。」と言うと4人がホッとした顔をしました。 更にコンサルは「一つの提案ですけど、山田さんがこの家を買うという考えはありませんか? そして、皆さんで住めば良いのでは。 どうです?もっともローンの融資が付かなければダメですけど…。」「そうね。どうせ4 ~ 5年したら家を買う積もりだしそれもいいわね。」と娘さんがいいます。

「そう、簡単に答えを出さずに皆さんでジックリと考えて下さいね。 時間は有りますから、私たちは今日はこれで引き上げますので良く考えて連絡してください。 皆さんの考えがまとまれば、私たちは即、動き出しますから。」と締めくくりました。 西口さん家を後にし、総武線に乗り東京へ向かいました。

そして、3日後、山田さんから連絡があり「私たちが買うという方向でお願いします。 私の収入は600万円ですがローン大丈夫ですか?」「そうですね。2,000万円なら楽勝です。 おつりが来ますね。」と話しがまとまったので、スタッフは専任媒介契約書を父親の西口さんから貰いC銀行に連絡、C銀行の担当者の大野さんは、西口さんがローン返済の延滞常習者でしたので直ぐに期限の利益を喪失させて、C信用保証に代位弁済の請求をするとの回答でした。時間は、2ヶ月はみてくれとのことでした。

そして、それを娘さんに告げると、「有難うございます。 母はあの日以来明るくなって助かりました。 今までがウソみたいです。 本当に有難うございます。」「いや、まだ始まったばかりですから、上手くいくかわからないですからね~。」と言わないともう終わったと思われても困ります。

それから4ヵ月後、若干の日程の狂いは有ったものの、C信用保証は1,800万円で応諾し、後順位も無いので交渉もスムーズに進みました。 そして、後腐れのないよう西口さんは自己破産をしました。

自己破産したからと会社をクビになるわけでもありません。 決済日に会った西口さんはサバサバした顔でコンサル達に「何から何まで、お世話になって有難うございました。」「いいえ、お嬢様の旦那様、山田さんがいなけれは゛このような結果にならなかったでしょう。 山田さんと上手くやって下さいね。」と言い西口さん、山田さんの視線を背中に受け私たちは駅へと向かいました。

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